本サイト管理人の金咲ババロアです!
超低金利が進み銀行預金だけではお金が増えず、少子高齢化の加速で年金も減少傾向にあるなど厳しい環境となっている日本。
その状況において、資産運用は効率的に資産を増やすことのできる手段の1つです。
しかし世間での資産運用への関心度が高まるにつれ、資産運用での詐欺が広まっていることも事実。
引用:警察庁
こちらは投資詐欺の認知件数の推移を表したグラフです。ここ数年は減少傾向であるものの、約10年間で大幅に件数が増加していることが分かりますよね。
また近年流行りのマッチングアプリやTwitterで出会った人を騙すケースや、まだ社会に出ておらず知識の浅い大学生を騙すケースも増えてきています。
このように資産運用関連の詐欺が身の回りで起きることで「資産運用=詐欺」というイメージが先行してしまい、資産運用に手を出しずらいという人もいらっしゃるかもしれません。
この記事では資産運用詐欺でよくある手口や詐欺を見分けるポイントを紹介していくので、自分の身を守るためにも是非最後までよんでくださいね。
この記事で分かること
- 資産運用詐欺の代表的な手口と実際の詐欺の例
- 詐欺の見分け方のポイント
- 困ったときの相談窓口
詐欺でよく使われる手口とは?
詐欺に合わないためにはまずは手口を理解することが大切です。
投資での詐欺は色々なケースがありますが、代表的な手口をいくつか紹介していきます。
- ポンジスキーム
- 劇場型
- 公的機関装い型
- 未公開株
- 代理購入型
- 外国通貨
ポンジスキーム
ポンジスキームとは、好条件を謳って出資者から資金を集めるが実際にはその資金を運用せずに他の出資者に配当として割り振られるという仕組みです。
いわゆる「自転車操業」のような手口となっています。
出資者が多くいる場合には資金が潤沢であり配当金が予定通り支払われるため、出資者は詐欺であることに気づきません。
しかし実際は運用をしているわけではないため、いずれは破綻し配当金は支払われなくなります。
途中まで投資がうまくいっていると思わせて継続してお金を騙しとるのがこの手口のポイントです。
劇場型
複数の人物が結託し、それぞれの役を演じることで人を騙す詐欺の手口です。
複数の業者が同じ会社の未公開株などを話題にし、共謀して購入させるというのがこの詐欺の特徴です。
- ある日A社から「X社の未公開株を買いませんか」という勧誘を受ける
- それからしばらくして、B社から「X社の株を持っていませんか?高値で買い取りますよ」と電話での誘いを受ける
- 「X社の株をA社から買ってそれをB社に高く買ってもらえば儲けることができる!」と思ってA社から株を購入する
- しかしA社から購入後B社に売ろうとするとB社と連絡が取れなくなったり、X社などそもそも存在せずお金が返ってこないという状態に
複数の登場人物が同じことを言うためストーリー性が一貫しており、「X社の株は有望であるかもしれない、投資に向いているかも」と思ってしまう人が多く騙されてしまうんですね。
公的機関装い型
金融庁や消費者センターなどの公的機関を名乗って信用させる手口です。
- ある日A社から「未公開株を買いませんか」という勧誘を受ける
- それからしばらくして、金融庁をかたるところから「未公開株の詐欺被害について調査している」と電話がくる
- 「A社から勧誘を受けた」と話すと「A社はもうすぐ上場するので大丈夫ですよ」と言われる
- 金融庁が言うならと安心してA社の株を購入したが、A社は上場どころか倒産してしまった
この詐欺では金融庁などの公的機関の職員を名乗って上手い話を持ちかけ、相手を信用させて何かを購入させようとして騙します。
しかし未公開株の取引所への上場承認はそれぞれの取引所が審査・判断しているため、金融庁などの公的機関はそのような取引に関与していません。
そのため公的機関を名乗る人からうまい話や投資話を持ち掛けられたとしても簡単に信用せず、必ず金融庁や警察へ相談するようにしましょう。
代理購入型
お金を振り込むので代わりに未公開株を購入して欲しいと依頼してくる手口です。
- ある日A社から「B社の未公開株を代理で買ってくらないか」と依頼される
- A社は「80万円分買ってほしいが購入してくれたら100万円振り込む」と言われ、20万円儲かるならと購入した
- しかしその後100万円が振り込まれずA社に問い合わせると「そんな話知らない」と購入解約ができない状態に陥った
代理購入する代わりに多額の報酬を渡すなどと言い購入させ、購入者が後で不審に思い解約しようとすると、解約できずそのままそのお金を持ち逃げするケースが多くあります。
他人から購入を頼まれても絶対に購入しないようにしましょう。
外国通貨
知名度の低い外国通貨を相場とかけ離れたレートで取引させるという手口です。
この詐欺は特殊な手口というよりも、情報が少ない通貨であるために起こってしまう場合が多いようです。
よく知らない通貨の取引を持ち出されたときには、その国や通貨について十分に調べた後に本当に信用できる情報なのかを確かめるようにしましょう。
実際にあった!資産運用詐欺の例
ここまで投資詐欺の手口を紹介していきました。では、実際にはどんな詐欺被害が起こっているのでしょうか。
ここではニュースになった3つの詐欺の例を見ていきましょう。
高配当を謳う詐欺
高配当を謳い、石油や金の先物取引への投資話で現金をだまし取ったケース。
全国の200人近くから30億円以上を集めたとされています。
このように複数人で結託し、多額のお金を騙し取っていたケースは他にも見られます。
マッチングアプリでの詐欺
出会い系アプリで出会った人に、架空のトレーダーになりすまして投資の指導料を受け取ったケース。
「稼げる情報教えてあげる」「投資で勝つ方法あるよ」などうまいことをいって信じさせ、そのまま指導料を騙しとった詐欺です。
初めて会った人に投資の話を持ち掛けられたら警戒しましょう。
FX投資詐欺
架空のFXへの投資を募り、現金をだまし取ったケース。
「入金額の50%をボーナスとして上乗せする」など投資をやってみたくなるような好条件を謳って多くの人を騙し、約690人から2億円近くを受け取ったとされています。
詐欺の見分け方のポイント
では、資産運用の際に詐欺に合わないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは詐欺を見分けるポイントを4つ紹介していきます。
元本保証・絶対儲かると謳っている
完全な元本保証であると謳えるのは、実は定期預金のみ。それ以外の金融商品は大なり小なり元本割れの可能性を持っています。
また、投資はリターンを得る代わりにリスクも負う必要があるため、「絶対」に儲かると言い切れる投資商品はありません。
つまり、魅力的なハイリターンを得られて元本保証の金融商品など存在しないんです。
なお、金融商品取引業者が「必ず儲かる」といった断定的な表現をすることは禁止されています。
一 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為
二 顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為引用:金融商品取引法 第38条
本当の金融取引業者であったら断定的な表現は避けるため、「絶対儲かります!」という人は警戒する必要があるでしょう。
異常に高い利回り
利回りが異常に高い金融商品は疑うべきものです。
代表的な投資方法である株式投資の平均的利回りは5%前後、投資信託は3%前後ほどでしょう。
利回りが10%や20%になると平均的な利回りよりも大幅に高く、投資において異常に高い利回りを提示された場合は警戒するようにしましょう。
「限定」主張してくる
「あなたにだけ教えます」「期間限定なので早く買わないとなくなります」
そんな風に「限定」を主張されると買いたくなってしまうのが人間の心理ではないでしょうか?
ここで「限定」に引っかからず、いかに冷静に対応できるかが鍵となります。
うまい話を持ち掛けられた時、さらにそれが期間限定となるとどうしても焦って判断力が鈍ってしまうもの。
資産運用時は焦って決断すると失敗に繋がりかねないため、「限定」に惑わされず慎重・冷静に判断するようにしましょう。
海外の投資案件である
海外の投資案件は、専門知識や海外の情勢などに敏感でないと善し悪しの判断がつかないというところを詐欺師が狙ってきます。
海外の投資案件が必ずしも全て悪いわけではありませんが、高額な海外投資の詐欺案件に手を出してしまうなど、トラブルに発展しやすいケースも多く対処が難しいため、海外の投資案件に簡単に手を出してしまうのは危険です。
少しでも怪しいと感じたら相談しよう!
「詐欺の手口などは理解できたけど、実際に詐欺にあったらどうしよう…」
このように不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
もしも詐欺にあってしまった場合は、1人で抱え込まず続いて紹介するような専門機関に相談することをおすすめします。
金融サービス利用者相談室
電話番号 | 0570-016-881 |
受付時間 | 平日10:00~17:00 |
FAX | 03-3506-6699 |
文書(郵便)での受付 | 〒100-8967 東京都千代田区霞が関3-2-1 中央合同庁舎第7号館 金融庁 金融サービス利用者相談室 |
金融庁では金融サービス利用者相談室を設置しており、投資商品に関するものや保険商品などの金融商品全般に関する相談や質問ができます。
電話での受付は時間が決まっていますが、FAXやウェブでの受付は24時間であるため、仕事などで忙しい方も利用できるでしょう。
証券・金融商品あっせん相談センター
電話番号 | 0120-64-5005 |
受付時間 | 平日9:00~17:00 |
FAX | 03-3669-9833 |
文書(郵便)での受付 | 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-1-1 第二証券会館 特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター |
証券・金融商品あっせん相談センターでは相談・苦情取次・あっせん手続きの業務を行ってくれます。詐欺にあってしまった際のトラブルにも迅速に対応してくれる機関です。
国民生活センター
電話番号 | 188 |
受付時間 | 休日相談窓口含め原則毎日 |
幅広く生活に関する相談を請け負っている機関です。
ホームページで投資詐欺についての情報提供も行っているため、是非参考にしてみてください。
警察総合相談電話番号
電話番号 | 9110 |
詐欺は刑法第246条の詐欺罪に該当します。
そのため被害届を提出すれば刑事事件として捜査してくれる可能性もあるでしょう。
一度被害にあってしまうと、騙されたお金が返ってくることはなかなか難しいでしょう…。そのため少しでも怪しいと感じたらここで紹介した相談窓口を活用し、騙されないように対策していきましょッ!
【まとめ】資産運用詐欺にあわないためには
この記事で述べてきた通り、資産運用をする際に詐欺にあってしまう可能性がゼロではありません。
そのため皆さんが大切な資産を騙し取られてしまわないかという不安や、資産運用を始めるのが怖いという気持ちもよく分かります。
しかし記事冒頭でも述べたように、現在の日本は銀行預金だけではお金はほとんど増えず、年金もあてにできない状況のため、資産運用を全くせずに老後を迎えることにも、資金面で不安な要素が多くあるのも事実。。
金融庁も「貯蓄から資産形成へ」と提言しているように、安心して老後を迎えるためにも資産運用は今後さらに重要になってくるのではないでしょうか。
皆さんも詐欺に対する不安を乗り越え、本記事でご紹介したような詐欺でよく使われる手口や見分けるポイントをきちんと理解し、詐欺にあわない対策をすることで、大切な資金を詐欺から守りつつ資産を育てていけると良いですね。
金咲ババロア こんにちは! 本サイト管理人の金咲ババロアです! 「資産運用・投資を始めてみたい、でも失敗してしまうリスクが怖い」というように、何となく不安、資産運用=リスキーで怖いといったイメージでなかなか投資を始めら[…]