本サイト管理人の金咲ババロアです!
退職後の年金や退職金だけでは生活が不安で投資を始めようという方や、余裕ある時間を活かして投資を始めようという大学生など、資産運用してみようと思った経緯は様々だと思いますが、
- 「資産運用は損や失敗のリスクもあるからやめておいた方がいい」
- 「資産運用しようとしたら周りの人に止められた…」
のように資産運用=危険というイメージや、失敗するリスクに気が引けてなかなか投資を始められない方も多いのではないでしょうか?
確かに、資産運用には失敗して資金が減ったり失ったりする危険性も含まれています。
しかし、危険と言われる理由をしっかりと把握・対策することで、失敗するリスクを押さえながら資産形成することもできます。
資産運用に興味はあるけど失敗するのが怖くて一歩を踏み出せない方に向けて、どんな危険・リスクがあり、どのように対策すればいいか解説いたします。
この記事で分かること
- 資産運用が危険と言われる理由
- 投資に失敗してしまう人の特徴
- 失敗しないようにするためのコツとは?
資産運用はやめとけと言われる理由とは?
なぜ「資産運用はやめとけ」と言われてしまうのでしょうか?
それは主に以下のような資産運用のリスクがあるからでしょう。
- 大幅な損失が出る可能性がある
- 精神的ストレスや苦痛により、健康に被害がでる可能性がある
- ある程度の投資知識・労力が求められる
1つずつ詳しく見ていきましょう。
大幅な損失が出る可能性がある
資産運用を始める理由やきっかけは人それぞれでしょうが、「資産を増やしたい」という気持ちはみんな共通なはず。
それなのに運用して損失が出てしまうのは本意ではないですよね。
しかし投資において「元本保証」と謳えるのは、銀行預金のみ。
- 元本保証とは?
- 元本保証=金融商品において投資した額が必ず戻ってくること
そのため預金以外の金融商品で運用する場合、初めの資金よりもマイナスになってしまう可能性も十分にあるんです。
また、リスクとリターンは相関関係にあるため、利回りの高い商品ほど元本割れを起こしてしまう可能性が高くなってしまいます。
引用:みずほ証券
例えば、上記図のように株式や投資信託は預貯金や債券より期待リターンが大きい分、収益のブレも大きいためリスクも高くなっていますよね。
恐らく誰もがリターンの大きさが最も気になるかとは思いますが、損失の額によっては借金をしてしまう人もいるため、ご自身が許容できる範囲内のリスク度なのかも事前にしっかり理解しておく必要があるでしょう。
精神的ストレスで健康に被害がでる可能性も
株や投資信託などにチャレンジしたが資産運用に失敗してしまい、そのショックや後悔から体調を崩してしまう人も中にはいらっしゃいます。
また、投資に失敗していなくても、相場の短期的な値動きに対して一喜一憂を繰り返し、精神的に落ち着かない日々を過ごしてしまうというのは投資初心者あるあるではないでしょうか?
ご自身の大切な資産の運用となるとどうしても精神的ストレスを受けてしまいますし、例えば株価が急下落した際にパニック状態・冷静な判断ができずに狼狽売りしてしまい思わぬ損失が出てしまう可能性もあるでしょう。
ある程度の投資知識・労力が求められる
投資商品によっては、投資を始める際に投資に関する知識や労力が求められるものもあります。
具体的には以下のような点があります。
- 投資にかかる税金や手数料も考慮する必要性
- 専門用語を知る必要性
- 各投資方法別のメリット・デメリットの把握
- 経済・世界情勢をキャッチして適宜戦略を見直す必要あり
1.投資にかかる税金や手数料も考慮する必要性
資産運用をしてプラスリターンが出たら全額自分のものになればいいのですが、実際な投資で利益が出ると金額に応じて税金がかかりますし、取引の際には手数料もかかってきます。
例えば「投資信託」でかかる手数料には以下のようなものがあります。
投資信託の手数料 | 内容 |
---|---|
販売手数料 | 投資信託を購入するたびにかかる手数料 |
信託報酬 | 個人投資家に代わって投資・運用を担う運用会社に支払われる手数料 |
信託財産留保額 | 投資信託を換金(解約)した時に発生する手数料 |
最終的に税金や手数料を引いた金額が手元に残る金額となるため、資産運用を始める際には各種手数料や税金なども事前にある程度計算・考慮しながら投資戦略を検討する必要があるでしょう。
2.投資の専門用語・知識のインプット
いざ投資を始めようと金融商品を探していると、以下のように専門用語も多く目にすることになるでしょう。
株式編 | |
証券取引所 | 株式や債券を売買するするための取引所。国内の取引所は東京、名古屋、福岡などにある。 |
銘柄 | 市場で売買取引の対象となるもの |
指値注文 | 売買価格を指定して注文する方法 |
成行注文 | 売買価格を指定しないで注文する方法 |
単元未満株 | 最低売買単位に満たない数の株式のこと |
投資信託編 | |
ベンチマーク | 日経平均株価やTOPIXなど、運用目標とする基準 |
インデックス運用 | 日経平均株価やTOPIXなど、運用目標とする基準 |
アクティブ運用 | ベンチマークを上回る運用成果を目標とする運用スタイル |
運用報告書 | 運用実績や運用状況などが記載されている書類。委託者が作成し販売会社を通じて投資家に交付される。 |
有名投資家ウォーレン・バフェットも以下のような名言を残しているように、そこで投資専門の用語や知識を知らないまま何となくで投資していると思わぬ損失や失敗に繋がる可能性もあります。
「リスクは、自分がやっていることを理解していないところから生じる」
そのため分からない用語が出てきた際にはその都度調べて理解するようにしたいもの。
となると、資産運用初心者の方は分からない事や単語が多い分、投資を始める前はもちろん投資開始以降もマーケット状況の把握でも一つ一つの知識をインプットしながら進めなければならず、人によっては負担を感じてしまうかもしれません。
3.各投資方法別のメリット・デメリットの把握
投資と一口に言っても様々な運用方法があり、それぞれの特徴もさまざま。
例えば投資信託の場合、株式を取り入れた商品もあれば債権を取り入れた商品もあるように、同じ投資信託でも商品によって投資対象やそれに伴う商品特徴も異なってきます。
ご自身にあった金融商品を見つけるためにも、商品一つ一つのメリット・デメリットなど特徴を調べたり商品どうしを比較したりする手間暇がかかってしまうでしょう。
この記事最後の方で、代表的な投資方法のメリット・デメリットも簡単に説明しているので、是非参考にしてみてくださいね。
4.経済・世界情勢をキャッチして適宜戦略を見直す必要あり
投資を行う上で経済・世界情勢を把握しておくことは重要です。
市場は常に変化しており、コロナショックのようにマーケット市場に混乱が生じた際など、投資戦略や投資先によっては素早い対応が求められる場合もあります。
どのように相場が動くのか、ポートフォリオの見直しは必要かなどの検討を適切なタイミングで行うためにも、経済状況や世界情勢を常日頃からチェックし、把握しておく必要があるでしょう。
市場状況を読み解くにはある程度の基礎知識も必要となりますし、仕事や家事育児などで忙しい中、新聞やニュース、インターネットで情報収集するというステップをこなす労力も必要となってきます。
資産運用で失敗した人の特徴
では、資産運用に失敗してしまうのはどんな人に多いのでしょうか?
投資に失敗してしまった人の特徴を理解することで、ご自身が失敗しないよう事前にポイントを押さえておきましょう。
運用目標を決めずに始めてしまう
明確な目標もなく何となくで資産運用を始めてしまうのは実は危険です。
利益が出そうだからと何となく株式投資を始めたが、これといった目標や戦略もなかったため株価暴落時にパニックに陥り、狼狽売りをしてしまい多額の損失が出てしまった。
私は日々個人投資家の皆さまのご相談をお受けしていますが、多くの方は明確な目標を立てずに、ただ何となく「利息の付かない預金だともったいない」「年金に上乗せして毎月10万円受け取れたら嬉しいな」などの理由で投資信託を選んでいます。そして、マーケットの変動によって元本が下がってしまうと、「最初から運用なんかしないほうが良かった」「やっぱり自分は投資に向いていない」といった不満を抱えたまま資産運用から手を引いてしまいます。
(中略)
一方、明確な目標を立て、ご自身のリスク許容度に合った資産運用を行っている方は、目先の相場の乱高下に一喜一憂することなく長期的な視点で投資を継続できるため、結果的に期待した目標に近付くことができます。
引用:MORNING STAR
このように、運用目標を決めずに投資を始めてしまった人は、しっかりと目的を決めて取り組んだ人よりも失敗しやすい傾向にあります。
リターンだけを見て投資商品を決めてしまう
ついリターンの大きい商品に目がいってしまいますが、先述した通りリターンが大きい商品・投資方法はリスクも高い傾向にあります。
安易にリターンが大きいからといって投資を始めてしまうと、予想外の損失が出てしまい苦しむことにもなりかねません。
資産運用の商品の中で比較的リターンの大きい株式投資を始めた。
リターンのことだけを考え、配当金の高い有名企業の株を100万円分購入したが、株を購入してから数か月後、その企業が突然倒産。100万円の価値があった株式もただの紙切れになってしまった。
このようにただリターンばかりに目を向けていると、ご自身の許容範囲以上のリスクを伴う商品に手を出してしまい、想定外の損失を生み出してしまうリスクもあります。
投資可能資金額以上のお金を投資してしまう
投資は余剰資金をあてるのがベストな方法。
余剰資金とは、資産運用に回せる「余った資金」のことを指します。
余剰資金の算出方法とは?
ご自身の年齢や今後のライフイベントによっても変わってきますが、一般的には以下の計算式で算出することが出来ます。
例えば、総資産額が500万円、手取りが50万円の場合は、500万円ー50万円×6=200万円。
つまり、資産運用に使える金額は200万円ほどとなります。
では、高額資金を運用することでまとまったリターンを得たいからといって余剰資金を超えて投資をしてしまうと、どのような失敗に繋がるのでしょうか。
ある株式を購入したいが資金が足りなかったため生活費の一部を使用して購入した数か月後、給与の大幅カットがあり、日々の生活費が不足する事態に。
購入した株式を売却して生活費を捻出しようとするが、株価格変動が激しく今売却すると損をした状態で終わってしまう状況に陥った。
このように予期せぬイベントが発生する可能性をはじめ、投資ではどんなことが起こるかは分からないため、投資に回したお金がなくなっても生活に支障をきたさない程度の余剰資金で運用することが重要です。
失敗しないために抑えておくべきポイント5選
さて、ここまで資産運用に失敗する人の特徴を押さえましたところで、最後に出来る限り失敗を避け、資産運用を成功へ導くためにポイントをご紹介します。
資産運用の目的を明確にしよう
失敗する人の特徴の一つに「運用目的を決めずに始めてしまう」とあった通り、資産運用を始める際に投資の目的を明確にすることはとても重要です。
- 何のために
- どれくらいの金額を
- いつまでに貯めたいのか
など具体的な目標を事前に決めておきましょう。
例えば、「老後の生活のために、今から5年後の60歳までに、500万円貯めたい」など出来るだけ明確に定めることがポイント。
具体的に目標を決めておくことで、目標達成に必要な利回りやどのような投資方法や商品が向いているのかなどを逆算して探しやすくなるでしょう。
引用:金融庁
また、ポートフォリオを組む際には、金融庁が提供している「資産運用シミュレーション」などのツールも役に立つので、是非活用してみてくださいね!
各投資方法のメリット・リスクを理解しよう
投資には色々な種類がありますが、何度もお伝えしている通りそれぞれで得られるリターンやリスクはもちろん異なります。
ハイリスク・ハイリターンの仮想通貨やFXは上級者向けであったり、債券や投資信託は比較的低リスクであるため初心者向けであるなど、それぞれの金融商品の特徴を理解し、ご自身の投資目標や性格、投資スキル等に適した投資方法を選択しましょう。
参考までに各種類の代表的なメリット・リスクは以下の通り。
※リンクのある投資方法をクリックすると詳細情報の紹介記事に飛びます。
商品 | メリット | リスク |
---|---|---|
株式投資 | ・配当金、売買差益、株主優待という多方面から利益を得られる | ・大きな損失を被る可能性がある ・株式市場や経済の知識が必要 |
投資信託 | ・少額から投資できる ・運用をプロに任せられる | ・大きなリターンは期待できない ・商品によっては手数料がかさむ場合も |
ヘッジファンド | ・プロに運用を任せられる ・下落市場でも利益が狙える | ・数字上の手数料は割高 ・ネットでの情報収集が難しい |
保険 | ・初心者でも始めやすい ・いざという時に保険金が下りる | ・高額な保険料を長期間支払う必要がある |
債権 | ・基本的に元本が戻ってくるためローリスク | ・まとまったリターンは狙いにくい |
不動産 | ・定期収入が得られる ・自分で住むことも可能 | ・空室が出ると家賃収入が入らない ・被災・老朽化で建物の修繕に費用がかさむ場合も |
仮想通貨 | ・短期間で大きなリターンを狙うことも可能 | ・価格高騰・暴落が激しくギャンブル的な面がある ・ハッキングなどのリスクもある |
少額から始めてみよう
資産運用=まとまった資金が必要、というイメージを持つ方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は以下のように少額から始められる投資商品もあります。
- 投資信託(100円程から)
- NISA、つみたてNISA(100円~1000円程から)
- iDeCo(イデコ)(5000円程から)
- 株式累積投資(100円程から)
- FX(数千円程から)
少額から資産運用を始めることで、失敗しても損失額が比較的少額で済んだり、色々な投資の種類を試して自分にあった投資方法を探せたり等の良い面もあります。
特に初心者の方は最初は投資がどのようなものか味見程度に、まずは少額投資で慣れていくのはいかがでしょうか。
投資期間は長期目線で考えよう
資産運用初心者の方に特におすすめしたいのが、長期目線での投資です。
長期投資をおすすめする理由は以下の3点です。
- 国内・海外の様々な情勢の影響を受けて常に変動する市場において、目先の相場の動きを的確に把握したり予測したりすることは簡単ではないから
- 相場は短期間で見ると一時的な要因で大きく変動することがあるが、長期的な目線で見ると短期的な値動きに左右されにくくなる傾向があるから
- 複利効果を高められるから
例えば下の図で見ると、短期的な部分は価格の上昇・下落が激しく、価格変動の予測がつけにくいため、ある程度の傾向がつかめないと売却のタイミングも難しくなってきます。
引用:オリックス銀行
しかし中長期的に見ると、価格が緩やかに上昇していることが分かりますよね。このように中長期目線で取り組むことで売買の目途もつけやすくなるでしょう。
また、複利運用で長期運用することによって「複利効果」が高まるというメリットがあります。
- 複利運用とは?
- 運用で得た収益を当初の元本にプラスして再び投資すること
引用:りそな銀行
実はこの複利効果は、投資期間が長くなるほど効果が高まるという特徴があります。
例えば、投資リターンを年10%とした場合の投資期間と複利効果の関係を見てみましょう。
引用:金融庁
この図からもわかるように、投資期間が長くなるほど得られるリターンが増えていくのです。
このように複利効果で効率的に資産を増やしていくためにも、
- 資産運用をなるべく早く始める
- 長く投資を続ける
を意識して取り組めると良いでしょう。
分散投資をしよう
資産運用において分散投資をすることは、リスクを分散させるという点で非常に重要です。
なぜなら金融商品や銘柄など、様々な商品に分散投資することで、何か1つの相場が下がったとしても他の商品が上がってリカバリーできるなど、ポートフォリオ全体での損失を抑えることに繋がるから。
どの資産がどう変動するのか、どのタイミングで上がるのかなど予想が難しいからこそ、資産・地域・時間を分散させて投資することで相場の様々な動きにも対応できるようにしておきたいですね。
【まとめ】始める前にコツを理解することが投資成功の近道
今回は資産運用が危険であると言われる理由や、資産運用に失敗してしまう人の特徴、そして資産運用に失敗せず成功を収めるためのポイントを解説しました。
「資産運用はやめておいたほうがいい」という言葉を聞いて投資を始めるか迷っている方もいらっしゃるかもしれませんが、失敗者の経験談や特徴を知り、投資に失敗しないためのコツを押さえて事前に対策を立てて取り組めば、失敗する確率を下げ、資産運用を成功へと導くこともできます。
また、投資初心者で自分で投資するのは不安という方も、独力での資産運用にこだわる必要はありません。
無理なくご自身にぴったりの投資方法で資産運用をするのも大切なポイント。
例えば投資信託やヘッジファンドなどプロに運用を委託できる投資方法を取り入れるのも一つの手なので、投資にかかる労力やストレスが不安という方は一度検討してみても良いでしょう。
2024年最新の資産運用おすすめランキングを徹底解説します。 昨今のインフレや年金不安から、多くの初心者投資家が資産運用に関心を持っています。 ただし投資信託やETF、株式投資など、商品の選択肢が多すぎて何から始めれば良いのか迷[…]